TOEICで資格手当や昇進・昇格!
英検やTOEFLなど数多くの英語資格試験がある中で、ビジネスマンに1番親しみのあるのはやはり「TOEIC」でしょう。
英語に興味がない方でさえも知っているであろう、日本で最も知名度の高い試験です。
そんなTOEICですが、企業においては社員の英語力を測る指標として使われています。
つまり、「採用」や「昇進・昇格」の際に評価材料の1つとして見られるということ。
また、一部の企業では一定のTOEICスコアを取得した社員に「資格手当」や「報奨金」を支給しているようです。
ここでは、TOEICが昇格や資格手当などの評価対象となっている事例を具体的に見ていきましょう。
30~45%の企業が昇進・昇格の評価材料に
実際の活用状況は、TOEICを運営する国際ビジネスコミュニケーション協会が実施した調査を参考にしていきます。
ちなみに、回答した企業・団体のうち上場しているのは40.9%です。
こちらのグラフを見てみると、実に回答した企業の約26%がTOEICを評価の指標として活用していることがわかります。
基準となるスコアの平均は約550点とありますが、これは企業によって差が出るところで、下にまとめたようにハイスコアを求める大企業も。
世界を相手にする商社の多くは「入社○年目までに△△△点」という基準を設けているようです。
- SHARP(課長職) → 700点以上
- 三井物産(入社3年目) → 750点以上
- 日立製作所(経営幹部) → 800点以上
- 韓国サムスン(課長) → 900点以上
報奨金を支給しているのは30%弱の企業
次に、TOEICで高スコアを取得した際の報奨金制度を設けている企業を見てみましょう。
先程と同じ調査によると、一時金として報酬金を支給している企業は27.5%と、決して少なくない数字。
一方で、資格手当として一定期間、毎月の給料に上乗せして支給しているのは5.9%で、こちらはかなり少ないと言えるでしょう。
満点で100万円支給の企業も?
具体的にどのくらいの報奨金が支給されるのか、表を見てみましょう。
企業名を見ることはできませんが、「業種」や「企業の規模」、「1番高く設定されているスコア」と「報奨金の額」が掲載されています。
※表の「見やすさ」を考慮し、一部の業種しか掲載しておりません。
470点取れば3万円も支給される企業もあれば、ある大手電機・精密機械メーカーでは、満点の990点を叩き出したら100万円の報奨金が支給されるとのこと。
これだけ大きな支給額で思い出されるのが、2013年から期間限定でTOEICの報奨金制度を実施した大企業ソフトバンク。
「800点以上→30万円」「900点以上→100万円」というように報奨金を支給しました。
ソフトバンクはアメリカやイギリスの大企業を積極的に買収するなど、年々海外事業を拡大しており、社員の英語力の必要性を感じているソフトバンクならではの施策ですよね。
今後さらに英語力が求められる
最後に、下のグラフをご覧ください。
これは「英語の使用状況と3年後の見通し」に関する企業の回答をまとめたものです。
海外との取引がある部署「以外」でも英語の使用が求められたり、採用や異動において現在よりも英語力が重視されたりすると、多くの企業が考えているとのこと。
こちらの資料は2019年に発表されたものですから、各企業が現在進行形で「英語の必要性」をより感じるようになってきたということです。
そういった背景があるため、「昇格・昇進」や「報奨金」の評価材料としての英語資格試験の利用はますます浸透していくのではないでしょうか?
「やる気が出なくて英語学習に打ち込めない」という方はぜひ、今回紹介したことをモチベーションの1つにしていただければと思います。